所在地: 〒906-0012 沖縄県宮古島市平良西里8
町の繁華街から少しだけ外れた所に、こんもりとした小さな木々の茂みがあり、その中に漲水御嶽(ハリミズウタギ)があります。すぐ側には18世紀のはじめに作られたと言われる、以前は祥雲寺というお寺まで続いたと言う広い石畳道も残っていて、歴史を感じる静かな一角です。
漲水御嶽は首里王府公認の御嶽として、古くから宮古最高の霊場としてツカサヤーとも呼ばれ、広く知られていました。 ここには宮古の創世神話の神々が祭られています。 その神話の一つの概略はこのようなものです。 まだこの世界に人が現れる以前、恋角{(古意角)こいつの}・恋玉{(姑依玉)こいたま}の二神が漲水に天降り、一切のものを生みだして昇天しました。
この跡地に建てられた御 嶽が漲水御嶽です。
それから数百年後、平良のすみや里の夫婦の娘が聟を取る以前に妊娠してしまいます。驚いた父母が娘に問うと、毎夜清らかな若者がきて夢心地になっているだけだと語ります。不審に思っ た父母は、とても長い糸をつけた針を若者の髪に刺すよう に指示し、翌朝糸をたどって行くと、漲水御嶽の洞窟に、首に針を刺した大蛇に出会います 。その夜、若者は娘の夢に現われ、「我はこの島を創った神恋角の変化なり、この島の守護神を仕立てるために汝に思いをかけた。3人の娘が生れ3歳になったら連れてくるよう に。」と告げます。
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漲水御嶽は、沖縄県宮古島市平良字西里にある御嶽。神話の詳細は宮古島#神話も参照。 琉球王国建国以前から、信仰を集めている御嶽であり、数多くの神話と伝説の舞台でもある。天帝に命じられた、古意角という神と姑依玉という女神が、多くの神々を従え天下った場所だとされる。