人物・グループ /アーティスト

札幌のギャグ男

サッポロノギャグオ

 

北の歓楽街ススキノの若き伝説のアウトロー”鈴木治貴”、別名『札幌のギャグ男』 彼のバックボーンにはその名前から想像もつかないような語れない壮絶な過去がある。 双極性、発達障害とパニック障害が併発し中学一年生から特別支援学級に入ることになり、過激ないじめなどを受けその反動で16歳から裏社会にどっぷりと浸かることとなるが、ターニングポイントとなったのは大切な人間の”命”の分岐点であった。 1番の弟分の死、その名誉の為”絶縁”となる。また掛け替えのない命を授かったことがきっかけとして重なり、裏社会から死んだ弟分が大好きだったヒップホップの世界へ飛び出し自分を表現し始めるようになる。 根っからのフリースタイラーでもある彼の原点はサイファーであり日常的に起きてから寝るまでほとんどラップをしつづけるようになっていった。 2019年にインスタライブで ”漢 a.k.a. GAMI” 氏とのコラボで話題を呼び本格的な活動開始を目前にしたタイミングで彼は過去の清算を強いられ3年の懲役を全うすることとなり、獄中で愛する父親の死をも経験することとなる。 出所直後にDJ RYOTAの呼びかけで初参加し発表した楽曲 “DJ Ryota feat 札幌のギャグ男 – Real Zannen”はTikTokで配信から1週間弱で20万再生以上という異例の記録で話題を呼んだ。 本格的な活動を始めまだ数ヶ月だがレコーディングを全編フリースタイルで行なっており、去年11月に刑期を終え現在に到るまで異例のペースで制作中。6月にはフルアルバム”RE:START”の発売が決定し現在すでに2枚目のアルバムの制作に取り掛かっている。 ラッパーとしての経験は浅く音楽業界の暗黙の了解のようなものはほとんど通用しない、稀に見ぬお騒がせキャラの彼は過激な発言や言動も多々あるが彼自身が”育成型ラッパー”と時折名乗るようにヒップホップを勉強している最中である。 多くのアーティストがリアルを名乗りながらこっそり臭いものに蓋をしたり都合のいいように歌うが、葛藤と赤裸な事実が剥き出しの彼の真っ直ぐな言葉は「リアル」そのものだ。 多くの人間が苦悩を強いられながら生きていく時代の中”みんなを笑わせたい”と彼は良く口にする。 また”みんなに俺みたいな生き方をしてほしくない”と頻繁に語る彼は世の中に対して切実に想う気持ちがあるのだろう。 その真相は1st Album “RE;START”が『さらう』で始まり『光』で終わるその物語に隠されている。 彼にしかできない不器用で強烈な芸術の狼煙が何処まで上がるのかをどうか見守っていただきたい。 そして全て笑い飛ばせるような『ギャグ男』のノリに巻き込まれて、困難に負けずに貴方の人生も面白く生きていただきたい。 むしろそれこそ彼の望む全てとも言えよう。

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